PCIDSSを調べている人で、その重要性を語る際、たまに、「割賦販売法によるクレジットカードの総量規制」について触れることがあります。
しかし、間違った知識に基づいていることもままあります。
総量規制(年収の3分の1)は、「貸金業法」の規制になります。要は、貸金業を営む企業(サラ金等)は、顧客の年収を情報共有し、他の業者を含めた借金の総額が、顧客の年収の3分の1以上貸さないようにする法的規制です。
クレジットカードも、その対象になりますが、キャッシング枠にとどまります。年収1000万の人が、カードのキャッシング枠をすでに300万ほど持っているとすると、次に作成するカードの審査ではキャッシング枠0で発行されることになります。ただし、ショッピング枠は「貸し金」ではないので、規制の対象外です。
一方、「割賦販売法」ですが、これは、個別クレジット(ショッピング枠も含む)を組むとき、ある特定の条件にある場合、支払能力の調査を行い、与信を厳密にすることが要求されます。
調査の結果、契約を断る可能性もありますが、割賦販売法では、総量規制は直接的な関係はありません。年収のX分の1以内という決まりは特にありません。あくまで、支払能力を厳密に調査する義務が生じるのみです。ただし、業界の独自規制としての導入はあり得ます。
・キャッシング・ローン等の総量規制は「貸金業法」で2009/06から。
・個別クレジット取引に支払能力の調査を義務付ける規制は「割賦販売法」で2010/12から。
なのです。
PCIDSSと割賦販売法の関係で重要なのは、通常はカード作成時にしか取得しない個人情報(機微情報含む)を、特定の条件下の場合、契約審査時の都度取得することによる個人情報保護のリスクの増大です。
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